親の見守りを始めたきっかけは、健康の心配ではありませんでした

親の見守りを始めたきっかけは、健康の心配ではありませんでした のアイキャッチ画像 管理人の体験談

私の両親は、車で3時間の場所に住んでいます。毎日のように姿を見に行くことはできません。それでもたまに会えば、趣味に忙しくしていて、元気な様子でした。

だから私は、離れて暮らす親を見守るというのは、体の調子を確かめることだと思っていました。そうではないと気づいたのは、実家に一本の電話がかかってきたときです。

きっかけは、健康の心配ではありませんでした

仕事が立て込んで、しばらく親に連絡を取っていない時期がありました。その間に実家へ、知らない人から「息子が事故を起こした」という連絡が入り、親はお金を振り込んでしまいました。いわゆるオレオレ詐欺です。

このとき、親を見守るというのは、健康状態を確かめるだけの役目ではないと気づきました。それから私は、詐欺への対策や防犯、そして離れていてもできる体調の確認方法を探すようになりました。

親のスマートフォンに届く不審な連絡については、親のスマホに届く怪しいSMSを一緒に確認する方法で別にまとめています。

心配になるほど、あれもこれも買ってしまう

調べ始めて分かったのは、心配になればなるほど道具が増えていくということです。紛失防止タグを靴やかばん、車に複数付けているという話も見かけました。

ただ、こうしたタグはもともと持ち物を探すための製品です。人がどこにいるかを知る目的で使うなら、本人の同意という別の問題が出てきます。そして何より、全部を自分ひとりで背負おうとすると続きません。

子どもの側の負担を減らすこと。そして親の側の「子どもに心配をかけまい」という負担も軽くすること。この二つが両立する方法を、いまも探しています。

ひとりで抱えないための窓口

ここから先は私の体験ではなく、公的機関が公開している情報です。当時の私が知らなかったことなので、同じ立場の方のために書いておきます(情報確認日:2026年7月31日)。

詐欺かもしれない、と思ったとき

相談できる全国共通の番号

  • 消費者ホットライン 188(いやや!)… 郵便番号を入れると、近くの消費生活相談窓口につながります。相談は無料です
  • 警察相談専用電話 #9110 … 事件・事故になる前の相談先。かけた地域を管轄する警察本部につながります
  • 警察や役所を名乗る電話がかかってきたら、いったん切ってから、自分で調べた番号にかけ直す

出典: 消費者庁/警察庁。番号はどちらも全国共通です。

お金を振り込んでしまったあと

すぐに振込先の金融機関と警察へ連絡します。金融機関が口座を凍結すると、振り込め詐欺救済法にもとづく手続きに進む場合があります。この制度では、凍結された口座に残っていたお金が被害回復分配金として被害者へ分配されます。

振り込んだお金が必ず戻る制度ではありません。口座に残高が残っていなければ分配はありません。手続きにも数か月かかります。それでも、連絡が早いほど選択肢は残ります。

介護や生活の相談は、地域包括支援センターへ

自治体には、見守りや緊急通報の制度が用意されていることがあります。窓口の調べ方は親の住所を管轄する地域包括支援センターの調べ方に書きました。自分ひとりで全部を見守らずに済む方法は、ここから見つかることがあります。

実家の猫と一緒に、見守ることにしました

最初に入れたのは、リビングのカメラでした。名目は「実家の猫を一緒に見る」ことです。

カメラ越しに、夫婦そろってご飯を食べている姿が見えるときは、子どもながらにほっとします。

わが家がやってみたこと

1

猫を口実にした
ねらいを「親を見る」ではなく「猫を見る」にしました。親も受け入れやすく、話題にもなります
2

リビングに1台だけ
部屋数を増やさず、家族が集まる場所に1台だけ置きました
3

見る前に連絡する
カメラを開く前に、必ず一度連絡を入れます。これがいちばん効きました

うまくいった順ではなく、実際にやった順に並べています。

カメラを見る前に、必ず連絡する

監視をしたいわけではないので、カメラを見る前には必ず連絡を入れるようにしています。そうすると親も嫌な気持ちにならず、今では「早く猫を見て」と向こうから連絡が来るようになりました。

同じカメラでも、置き方と使い方で変わります

監視に近づく使い方

  • 設置を事後に伝える、または伝えない
  • 寝室や浴室など、生活のすべてが映る場所に置く
  • 見ていることを本人に知らせない
  • 映像で気づいたことを、後から問いただす

わが家で気をつけていること

  • 置く前に何のために置くかを話す(うちは猫でした)
  • リビングだけ。台数を増やさない
  • 見る前に連絡を入れる
  • 気になったことは、映像の話としてではなく普通に電話で聞く

右は、あくまでわが家で続いているやり方です。合う形は家庭ごとに違います。

映像を使わない見守り方もあります。カメラに抵抗がある場合は、映像を使わない見守りの5つの方法もあわせてご覧ください。

見守りは監視ではありません

テクノロジーが発達して、コミュニケーションの手段が変わっただけだと思っています。

きっかけは詐欺でしたが、いま続いているのは「猫を見て」という連絡です。見守りの入口は、心配よりも、こういう軽い口実のほうが長続きするのかもしれません。

このサイトでは、そうして分かったことを少しずつ書いていきます。何から始めるか迷っている方は、離れて暮らす親の見守り、何から始める?無理なく続ける5つのステップからどうぞ。

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